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今回の事態は既に(1997年の時点)で予測されていた?

(2011年4月26日追記)
前回、4月1日に石橋教授の1997年当時の予測を読んだときは、2000年10月6日に発生した鳥取県西部地震が起こっていない段階で、活断層がなくても地震が起こると言う鋭い指摘に驚いたのだが、あれから更に読み進めて 自分は、石橋教授の論文を読んでびびってしまった! 非常に鋭い指摘である。 
原発推進派の馬鹿の一つ覚え 想定外 に対しても鋭く指摘している。 まるで、反論の余地がないと言いたいところだが、原発推進派どもは、石橋教授の指摘を無視しやがった!!

石橋教授は、2005年国会でも発言したらしい。

石橋克彦:「迫り来る大地震活動期は未曾有の国難-技術的防災から国土政策・社会経済システムの根本的変革へ-」
  第162回国会衆議院予算委員会公聴会(2005年2月23日)で公述
  『人間家族』(スタジオ・リーフ)2005年3・4月号(通算345号)に掲載
(時間が30分に限られていたとはいえ、東日本への目配りが薄かったことは反省しています)

↑ 確かに、はっきりと福島第1原発でこうなると予測された訳ではなく、主に、大分前から警戒されていた静岡県にある浜岡原発に対する指摘なのだが、  今回の福島第1原発の事態は、1997年時点の石橋教授の想定通りではないか! 

↓低学歴の自分には、分かりにくい専門用語等は、省いた。

 石橋克彦:「原発震災-破滅を避けるために」
    『科学』(岩波書店) Vol.67, No.10 (1997年10月号) に掲載 

より
((引用開始))



 東海地震と浜岡原発

 発生が懸念されるM8級東海巨大地震の想定震源断層面の真上,静岡県御前崎のやや西に,中部電力浜岡原子力発電所がある(図1),約四半世紀前に東海地震をまったく予想せずに着工された1,2号機を含めて,4基のBWR原子炉の電気出力は合計約360万kWであ(中部電力の発電設備全体の13%),東海地震は直前警戒態勢がとられているが,地震予知情報が出ないで不意打ちになる可能性も高い,東海地震が突然浜岡原発を襲った場合を例に,原発が大地震に直撃されるとどんなことがおこるか考えてみよう。
 地震源での岩石破壊過程は地震ごとに複雑であり,M8級東海地震の実態は,M7.5級の直下地震が複数連発するような現象になるかもしれない。
 浜岡での地震動の時刻歴や継続時間は,兵庫県南部地震の震度7の地点よりも複雑で長時間で,はるかに厳しいはずである。また,前回の1854年安政東海地震(M8.4)では,M7~7.5の最大余震が天竜川河口付近でおこったが,そのようなものが本震と同時か直後に浜岡直下で発生する可能性もある。前述のように活断層の有無は問題ではない。



津波に関して中部電力は,最大の水位上昇がおこっても敷地の地盤高(海抜6m以上)を超えることはないというが,1605年東海・南海巨大津波地震のような断層運動が併発すれば,それを超える大津波もありうる。
 原発にとって大地震が恐ろしいのは,強烈な地震動による個別的な損傷もさることながら,平常時の事故と違って,無数の故障の可能性のいくつもが同時発生することだろう。とくに,ある事故とそのバックアップ機能の事故の同時発生,たとえば外部電源が止まり,ディーゼル発電機が動かす,バッテリーも機能しないというような事態がおこりかねない。したがって想定外の対処を迫られるが,運転員も大地震で身体的・精神的影響を受けているだろうから.対処しきれなくて一挙に大事故に発展する恐れが強い。このことは,最悪の地震でなくてもあてはまることである。
建築技術者が強調する原子炉建屋の耐震性の高さはあまり意味がない.いちばんの問題は,配管・弁・ポンプ類や原子炉そのもの,制御棒とECCSなどだろう。耐震設計の違いによる原子炉建屋とタービン建屋の揺れ方の違いが配管におよぼす影響,地盤の変形・破壊や津波(低くても)が運ぶ砂によって海水の取水・放水ができなくなる恐れなども無視できない
 原子炉が自動停止するというが,制御棒を下から押し込むBWRでは大地震時に挿入できないかもしれず,もし蒸気圧が上がって冷却水の気泡がつぶれたりすれば,核暴走が起こる。そこは切り抜けても,冷却水が失われる可能性があり(事故の実績は多い),炉心溶融が生ずる恐れは強い。そうなると,さらに水蒸気爆発や水蒸気爆発がおこって格納容器や原子炉建屋が破壊される。20年前後を経過して老朽化している1,2号機がいちばん心配だが,4基すべてが同時に事故を起こすこともありうるし,どれか1基の大爆発がおかの原子炉の大事故を誘発することも考えられる。
 その結果,膨大な放射能が外部に噴出される。さらに,爆発事故が使用済み燃料貯蔵プールに波及すれば,ジルコニウム火災などを通じて放出放射能がいっそう莫大になるという推測もある。
 瀬尾によると,出力110万kWの浜岡3号炉が大事故を起こした場合,風下側17km以内で90%以上の人が急性死し,南西の風だと首都圏を中心に434万人が晩発性障害(がん)で死ぬという。また,チェルノブイリ事故の際の白ロシア共和国の避難基準によれば,茨城県や兵庫県までが(風下の場合)長期間居住不可となる(図1)。
 東海地震による”通常震災”は,静岡県を中心に阪神大震災より一桁大きい巨大災害になると予想されるが,原発災害が併発すれば被災地の救援・復旧は不可能になる。いっぽう震災時には,原発の事故処理や住民の放射能からの避難も,平時にくらべて極度に困難だろう。つまり,大地震によって通常震災と原発災害が複合する”原発震災”が発生し,しかも地震動を感じなかった遠方にまで何世代にわたって深刻な被害を及ぼすのである。膨大な人々が二度と自宅に戻れず,国土の片隅でガンと遺伝的障害におぼえながら細々と暮らすという未来図もけっして大袈裟ではない。
 3月の電源開発調整審議会で5号機(ABWR,出力138kW)の増設が了承され、2005年に営業運転を開始する予定という。しかし,東海地震は来世紀半ばまで先送りにされるかもしれず,老朽化した5号機が原発震災の元凶になるケースも考えられる,正常な安全感覚があるならば,来世紀半ばまでには確実に発生する巨大地震の震源域の中心に位置する浜岡原発は廃炉を目指すべきであり,まして増設を許すべきでない。

原発震災を回避するために

 これまでに述べたことからみて,浜岡以外の原発でも,直下や近傍の大地震によって浜岡と同様の原発震災がおこる可能性は現実的な問題である。したがって,これからの地震防災論や震災対策は,原発震災を抜きに考えられない。
防災基本計画から地域防災計画や民間の対策にいたるまで,全国規模で,原発震災を具体的に想定したものに早急に改めるべきである。現状は,静岡県の東海地震対策でさえ浜岡原発の事故を考慮していない。
 しかし、防災対策で原発震災をなくせないのは明らかだから,根本的には,原子力からの脱却に向けて努力すべきである。86年のチェルノブイリ原発事故によって日本まで放射能の影響を受けたことを考えれば,地震大国日本が原発を多数運転しているのは世界にたいしても大迷惑である。
いまや原発は,使用済み核燃料や将来の廃炉の問題が深刻で,経済的ではないし,地球環境問題にたいする救世主でもありえない.原発がなければ電気が足りないようにいわれるが,電力事業の規制緩和をいっそう進め,ゴミ焼却炉や自然エネルギーをもっと有効に活用すれば,適正な電力を供給できる。電力需要の増加を当然のこととして,それを原発の増設でまかなうというやり方は,持続可能な人間活動が切実に求められるいま,もはや通用しない。
 韓国,中国,台湾で原発が急増している。また,北朝鮮,インドネシア,ベトナムなどでも建設が始まったり計画が動きだしたりしている。しかし,外国企業に頼ることの多いこれからの地域では安全管理がとくに心配され,朝鮮半島,中国,台湾,インドネシアなどは大地震の潜在的危険性も高い。
東アジアの原発で第事故がおこった場合,日本にも重大な影響がおよぶことは疑いないから,原子力に頼らないでほしいと思うが,日本が率先しなければ説得力はない。
 ヨーロッパでは脱原発の流れが定着している。
これにたいして,そもそも民意が政策決定に反映されにくい日本では,政府が原発推進を堅持し,原子力産業の圧力が兄弟で,立地地域の経済が原発にどっぷり依存させられているために,脱原発にむけて歩み始めるのは容易なことではないかもしれない。原発をめぐる社会的閉塞状況は,破局的敗戦に突き進むほかなかった昭和10年代と酷似しているようにも思える。しかし,原子力開発最盛期以降の2,30年間に日本列島の地震発生様式の理解を深めた地震科学が,原発の直近で大地震はおこらないという楽観論を否定し,原発震災による破滅を避けるための具体策の必要性を示しているのである。全国の原発について,原発震災のポテンシャルが相対的に高い原子炉から順次廃炉にし,日本全体の原発震災の確率を段階的に下げていくというような道筋を,真剣に考えなければならない。
     
引用終了

↑ 一部を除いては、大変為になる内容であった。 「最後の方に自然エネルギーを肯定したところは残念だった。 1997年から14年経過した今 考えが変わっていたらいいのだが」

石橋教授が参考にしている瀬尾健(亡くなられているらしい)と言う人も気になる。

原発震災と緊急避難
1995年、京都大学原子炉実験所助手だった瀬尾健(故人)は、日本のそれぞれの原発ごとに災害予想をおこないました。(『原発事故・そのときあなたは』風媒社) 以下は浜岡原子力発電所3号炉(電気出力110万kW)が、炉心溶融を起こし格納容器が破壊された ...
www.stop-hamaoka.com/kaisetsu-4.html - キャッシュ - 類似ページ


原発事故…その時、あなたは!原発事故…その時、あなたは!
(1995/06)
瀬尾 健

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まだ、読んでいないが非常に読んでみたい本である。
 ということは、今回の福島第1原発の事態は、1997年どころか1994年の時点でで予測されていたと言えるのではないだろうか?


(2011年4月1日 5:16)
今回の福島第1原発の事故は、既に神戸大学の石橋克彦教授によって予測されていたらしい。
  権力と絡むろくでない大学教授「今回の事故のNHKニュースの時も原発推進側の大学院教授ばかりが出て来てウンザリした!!」 が多いように感じるが、このように、権力と絡まず本当の危機を警告してくれる大学教授は、貴重な存在ではないかと思う。

<2011年東北地方太平洋沖地震による「原発震災」について
On the "Genpatsu-Shinsai" (Quake and Nuke Disaster Complex) due to
the 2011 off-Pacific-coast-of-Tohoku, Japan, earthquake


石橋克彦:「原発震災-破滅を避けるために」    『科学』(岩波書店) Vol.67, No.10 (1997年10月号) に掲載

↑是非読んでいただきたい。 鋭い指摘である。 1997年の時点でこれは凄い

過去記事 ベッソンよ!! (自分の言ったこと)を忘れるなよ!!!でも触れた 2000年10月6日に起こった鳥取県西部地震が起こっていない段階で、これだから凄い!!

余りにも凄いので
(一部引用開始)
通産省は、””活断層がなければ直下のM7級最大地震””という考えにもとづき、原発は活断層の上に立地しないからその直下でM6.5を超える地震が発生することはないという。このような考え方は、兵庫県南部地震のあと社会全般にも広く宣伝されているが、地震科学的に完全に誤っている。
 活断層というのは、大地震(=地下の広大な震源断層面に沿う岩石のずれ破壊)の際の地表のずれ(地表地震断層)が最近の地質時代(研究者によって数十万~200万年間)に何度も同じ向きに生じて累積し、地形や地層のずれとして線状に認められるものであるしたがって、顕著な活断層があれば、その地下に拡がる面で将来も大地震が起こる可能性があるのは確かである。しかし、大地震の震源断層面が深くて岩石のずれが地表に現れなかったり、大地震がまれにしかおこらなくて地表のずれが侵食されて累積しなかったりすれば、地下に大地震発生源があっても活断層はできない。
つまり、活断層がなくても直下の大地震が起こる。
現に、1927年北丹後地震(M7.3、死者2925人)、1943年鳥取地震(M7.2,死者1083人)、1948年福井地震(M7.1、死者3769人)などは、いずれも地表地層断層を伴う海岸近くの直下地震だが、活断層が認識できないところで発生した。

(引用終了)


通産省 なんて懐かしい響きで時代を感じるがやはり凄い
 まだ、全部は読んでいないが、 想定外は、嘘である!!!
既に 1997年の時点で 石橋克彦教授によって今回のような事態は、想定されていた のだから しかも政府は、石橋克彦教授の警告を無視して 原子力を強行しやがった!!

石橋克彦:「迫り来る大地震活動期は未曾有の国難-技術的防災から国土政策・社会経済システムの根本的変革へ-」
  第162回国会衆議院予算委員会公聴会(2005年2月23日)で公述
  『人間家族』(スタジオ・リーフ)2005年3・4月号(通算345号)に掲載

(時間が30分に限られていたとはいえ、東日本への目配りが薄かったことは反省しています)

 確かに、はっきりと福島第1原発で事故が起こると予測されていたわけではないにしろ 東海大地震は、大分前から 来ると恐れられていたことを知る人は多いだろう

 石橋教授は、過去に 中部電力に対しても指摘したらしい。

ここがヘンだよ中部電力! 
~石橋教授の大反論~


◆中部電力の反論は、残念ながらリンク切れしてしまっているが、恐らく東京電力の 考えられる最大の地震も考慮して設計しています。 と同類の反論だったのだろう と言うことは予想がつく。

2011/04/26 14:32原子力ページ上部へ▲