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びっくりした! 一応原発推進側も「槌田氏の意見」も公開しているとは、思わなかった。

 今、現在大飯原発再稼働に関して、西川一誠福井県知事に手紙の下書きをノートに書いている途中だが、いろいろ資料を探しているうちに資源エネルギー庁自身も一応槌田氏の意見をホームページで公開していることには、本当にびっくりした。
 では、今から槌田氏の意見だけを引用させていただく。「これは、2001年の内容らしい。」

引用開始

槌田でございます。私は、理化学研究所、日本の原爆を開発したといわれているところですが、そこで物理の研究をしておりまして、定年退職後、名城大学の経済学部で、環境経済論を教えることになりました。したがって、物理学と経済学、経済学はまだ素人ですが、そういう仕事をしております。
 原子力問題では、25年くらい前から原子力はまちがっていると言いつづけておりまして、今日、学者としては私だけが反対ということになります。





では、続きの、レジュメの右側のページの各論に入ります。
 各論、高レベル放射能の地下処分は野蛮の極みです。そして、それは原子力犯罪の追加です。
第1.原子力委員会は地下処分に焦っています。安全委員会もこれを追認して、安全宣言をしています。それにつきまして、OHP(会場正面左右のビデオ)をお願いします。
 核燃(核燃料サイクル開発機構)はこういうりっぱな報告書を出しました(OHP①核燃報告書)。これは我が国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性、「第2次取りまとめ」といわれているものです。この内容を、原子力委員会も安全委員会も手放しで評価しているのです。この報告書によって、日本でも「天然バリヤ」と「人工バリヤ」を組み合わせれば、処分地の適地は「有りうる」と断定しました。
 これで、地下処分の技術的基盤は整備されたとして、次の作業は場所選定・事業化と結論しています。具体的にいいますと、中身ですが、市長が誘致する瑞浪で、付近一帯の「適地宣言」をすることになります。その次は、この「適地」で事業化することになります。このままでは日本の原発の「お骨」の99%が「瑞浪墓所」に埋葬されることになります。
 第2.劇毒を地下に捨てるな。天然バリヤといっているのは全くのウソっぱちです。日本の地下はうごめいています。水平移動速度は10,000年で約1kmです。また、日本の岩石はひびだらけです。そして、地下水がいっぱいです。各地のトンネル工事で温泉や冷泉が噴出して難工事だった、そういう歴史があることは皆さんご存じと思います。地下は科学技術の能力を超えているのです。地震さえ予知できません。地下は宇宙よりも理解困難、これが自然科学者の常識です。
 人工バリヤというのは誇大広告で、固化ガラスは放射線でひび割れします。金属容器は地下水で腐食します。充填粘土は地震で液状化します。このような人工バリヤでは、放射能は深層地下水に溶けて地上にあふれ出ることになります。人間の能力を過信して、核燃は1,000年を保証していますが、それは「エセ科学技術」ということになります。この野蛮さは「高レベル」です。
 地下での事故は対策不可能です。長い年月で、記録や記憶を失えば、掘り返しの危険があります。例えば、将来、地下高速道路を造るとします。これはとても危険なことです。ちょうど中央道に当たります。それから、石油、温泉のボーリングの危険もあります。そして何よりも、搬入途中で事故を起こしたらどういうことになるか考えてみてください。
 原子力関係者は「事故は有りうる」をまたも忘れました。JCOの事故でやっと事故は有りうると認めたのではないですか。それを忘れているのです。核燃のこの報告書の中には、事故の話なんかまるっきり書いていませんし、安全委員会も事故の話でどう対策するかなど議論していません。安全宣言をしただけです。予想外の事故で放射能は漏れ放題です。為す術なく苦しむ子孫を想像もしないごう慢さがここにあります。
 第3.地上保管こそ現実的方法です。放射能の残された対策は、自然減衰を待つだけです。反対派として地上保管を正式にここで提案したいと思います。屋根さえふき替えれば地上で長期保管できるのです。また、別の建物へも移動できます。放射能は原発などの発生地で保管するのは当然です。利益を求めて誘致したのです。地元責任は当然です。
 第4.核燃・瑞浪研究所計画について述べたいと思います。瑞浪の墓場の候補地、これは木曽川と土岐川の間です(OHP②核燃の深層ボーリングと温泉の位置)。そして、中央高速の瑞浪インターチェンジ付近です。そこに2か所計画されています。どちらをとられるかはその場の条件しだいということになります。
 これらの候補地は「純潔無垢」です。それはどういうことかといいますと、深いボーリングが少ない。ボーリングをしてしまいますと、そこから放射能の水が出てくる心配があります。そういう意味で瑞浪で「適地宣言」をしようとしています。1,000m級の縦穴が5本、ほぼ直線に2km間隔で並ぶ大型処分場の可能性もあります。
 OHP図面②の右手に長く細く四角く囲んだ5つのボーリングの場所がありますが、これを含むこのあたり一帯がそういうことになる可能性があります。OHP図面②の左側の2つのボーリングのあるところが、今まで処分予定地として地元に議論されていた場所です。しかし、この2つの地域には鬼岩温泉、明世温泉、白狐温泉など、温泉が多数あります。地図にも温泉マークをいくつか書いておきました。
 そうしますと、地下の深いところから出てくる水を温泉というのですから、放射能漏れでセシウム137温泉の恐怖があります。
 次の地図のOHPをお願いします(OHP③、木曽川、庄内川流域)。この放射能の温泉水は、あふれ出したあとどこへ行くのだろうというわけです。これは木曽川、土岐川に流れることになります。木曽川はこのOHP図面③の青い線ですが、それは名古屋市の上水道です。名古屋市の水源はどこで取るかといいますと、犬山と尾西で取ります。犬山が60%、尾西が40%だそうです。名古屋の水道水の中に放射能の水が混ざることになります。
 OHP図面③右下の土岐川は愛知県に入って庄内川です。2000年の庄内川の大水害、これは皆さんの記憶に新しいことと思いますが、放射能の水も暴れ川庄内川に流れ込むわけです。放射能の被災人口は400万人です。名古屋市200万人とこの流域の人口200万人です。下流の名古屋市、岐阜県と愛知県の各市町村、これは地元です。しかし、今まで何も知らされていません。
 結論、原発を利用した愚かな祖先であったと心から子孫に詫びて、残した放射能を厳重に管理するよう、くれぐれもお願いしようではありませんか。詫びるのが嫌だから「埋めてしまおう」というのは最悪です。以上。





OHPお願いします。これは、鳥取県で震度6強の地震があったときの新聞記事(00.10.7)です(OHP④、鳥取西部地震)。鳥取の地震は未知の断層で起こりました。その未知の断層という意味ですが、そこにあった断層がわからなかったのか、それとも新しく活断層ができたのか、それははっきりしません。いずれにしろ、活断層のないところで地震がありました。
 次のOHPをお願いします。これは日本の西のほうの活断層の地図です(OHP⑤、西日本の活断層地図)。赤い線が活断層です。鳥取の緑色で○を書いた部分、これが地震が起こったところです。ここは活断層がありません。丹念に探したのですがないのです。それと同じように、右に見える青いところ、これは先程の瑞浪付近です。このあたりも活断層らしきものは見えません。しかし、鳥取と同じように、ここで地震の起こる可能性がないということは予知できないのです。先程、小島さんが変動がどうのこうのとわからない話をされましたが、ここで地震が起こるかどうかはわからないと、私は言ったのです。
 それから、もう1つ、水の話がありました。それがJR敦賀トンネルです。ここは温泉が今でもわいています。したがって、その温泉を使って敦賀にトンネル温泉というのがあるのは皆さんご存じと思いますが、今でも温泉が出てきているのです。だから、なくなってしまうなどという種類の話ではないのです。
 日本の岩石はひびだらけです。これは常識なのになぜこんなことに反論なさるのか、よくわからない。それから、先程10,000年で約1kmと申しました。これは最大の数字を書いたのです。100m~1kmの範囲の中にいろいろな動きがあるのです。最近でも、東海地震に関連して、東海から愛知県の東部にかけて地盤の動きが変だというのが新聞記事に出ていましたから、名古屋の皆さんはそのことはご存じと思います。東京の人はご存じないかもしれませんが。
 以上のように、日本の地下はうごめいているのです。それを動いていないかのように言って、先程のような発言をなさるのはどうかと思います。





 瑞浪の場合には、研究所としても無意味です。なぜかといいますと、先程から何度も申しているように、ここは温泉地帯です。しかも、動燃の時代か核燃になってからか知りませんが、ボーリングをしたら温泉が出たそうです。ここに研究所を造ろうとしているのです。
 温泉水というのはどういう役割を果たすかといいますと、放射能を外に漏らしてしまうという働きをするのですが、地層研究としても無意味なのです。なぜかといいますと、温泉水は、ここは温泉といっても二十数度の温泉ですから、冷却水です。したがって、ここに放射能を置きますと、放射能は冷却されるのです。温泉水があるからです。全国で放射能を捨てるならば、そういう水のたくさんあるところでやってはだめです。水のないところで放射能を捨てようということですから、瑞浪で研究しても研究そのものに意味がないのです。したがって、この研究所は、研究所といっていることからしてウソです。
 それから、もう1つは、先程鈴木さんがおっしゃいましたが、経済的資源のあるところではだめだということです。それはなぜかといいますと、資源を目指して穴を掘るからです。アメリカは石油がいっぱいあるのでいっぱいボーリングをしたから地下に処分するのは大変なのです。瑞浪は温泉があるのです。また掘るかもしれないのです。経済的資源というのはなにも鉱物だけの話ではありません。温泉もやはり資源です。そういう意味で、この場所でそういうことをすること自体がそもそも無意味。
 しかも、先程から、「瑞浪は大丈夫だ、そんなことはない、そんなことはない」とおっしゃっていますが、原子力委員会の放射性廃棄物対策専門委員会の部会長の生田さんという人が原子力産業新聞(92.10.22)に答えています。何と言っているのかといいますと、「深地層の研究施設と処分場の計画は明確に区別して進めるとしているが、これはどういうことか」という質問に対して答えているのです。
 「将来的に研究のめどがついたあと、地元の意向が変われば話が変わるかもしれない」、こうなのです。要するに、今、市長がいろいろなことを言っているけれども、市長や県知事が「処分場でも結構ですよ」と言ってしまえばそれで入るのです。ここは住民の意向を聞くなんて言ってないのです。
地元というのは、県知事と市長なのです。だから、選挙でいつでもそういう人が勝つことができるのです。
 なにも市長を選ぶのに、放射能の後始末だけで選ぶわけではなく、普通の行政で選ぶわけですから、ほかの手腕で市民に支持されてしまえばこの人は放射能を持ってくることができるようになるというのです。そういう種類のことについて、エネ庁は何も言わない。それで、さっき言った、可能性はあるらしいですね。



 ちょっと言わせてください。先程私の発言に妨害がありました。よく考えてみてください。ここの会は圧倒的に推進派ですよ。ここで反対意見を述べているのは、私と岡山さんだけです。皆さんは少しずつしゃべってもいい、私はすべてに対して議論しなければいけないのです。そのような会を開けと、太田さんは今おっしゃったのです。
 おかしいではないですか。パネルディスカッションというなら、日本語に訳しますと代表者討論会、そうであれば左右同数です。そうでなければおかしいです。パネルディスカッションにアドバイザがいるなどというのはとてもおかしい。このような会をやっているかぎり、日本の原子力行政は正常化しない。
 その次、中身の話にいきます。まず先程、経済的資源のあるところは掘らないといわれました。ここは温泉があるのです。したがって、そんなところで研究してもしょうがないのです。それについてもちゃんと答えていない。
 それから次、先程、山形さんは、この研究所の目的は、処分場を見つけることだとおっしゃった。ここの場所としては、瑞浪、土岐、あのあたりを処分場にしようとしていることが明確なのです。だから住民の皆さんがみんな困り果てているのです。
 その次、事故が有りうるという話、私はそう言ったのです。推進派の人はだれ一人として事故の話について答えていない。安全委員会に任せたなんて先程話がありましたが、それはおかしい。つまり、事故が有りうるという前提で推進しなければいけないのです。そのことに関して一切、これだけの分厚い核燃報告書ですが、その中には事故の「じ」の字もない。おかしいではないですか。事故が有りうるなんて考えてもいない。
 その点について安全委員会に任せた、安全委員会も事故の話は書いていません。事故こそ怖いのですよ。一番怖いのは、何といっても。そのことについての議論が何もなくて処分場の建設の話ばかりするのです。そのことについてしっかり答えてください。




事故が有りうるということについて、答えてください。全然議論していない、今まで全く議論してないのです、私が見たところ。議論したというならその例をしっかり言ってください。



私は搬入途中の事故を問題にしたいです。搬入途中に事故があって、そのときどのような対策をするのか、書いてありますか。



どこまでという話ではない。基礎的な話ですよ。



 先程の会場からの発言なのですが、あなたはこの議論を聞いてらっしゃらないようですね。いったい何を議論しているのか、はっきり聞かないで自分の意見だけお述べになる。こういうことを言ったけれどもこれはこうだと言ってください。というのは、研究所と処分は違うとあなたはおっしゃるけれども、先程のエネ庁の話を聞かれれば、そんなに違わないことはわかるでしょう。つまり、処分場を探すための研究所だと。
 それから、先程、原発の放射能がいっぱいできているから処分しなければいけないのだとおっしゃるけども、それは原発をやめてからだとさっきから言っていることに対して、あなたはどう思いますか。
 それから、地下処分だけが研究対象ではなくて、地上保管をしっかり考えようと私は提案したはずですよ。それに対してあなたは何も言わないで、「地下処分、地下処分」と言っているのです。その点なのですが、諸外国では必ずしもそうなっていない。日本だけです。ばかの一つ覚えのように地下処分といっているのは。諸外国では、例えば、フランスはどう考えているかというと、フランスの場合は日本よりも天然バリヤは確かにいいところです。それでも地下処分についてはいろいろな議論があって、その結果どういうことになったかというと、貯蔵を続けるべきか、それとも処分すべきか、十分に議論しましょうという段階だと、これはフランス政府の報告書にちゃんと書いてある。それは核燃の報告書(P18~21)の中にも書いてあります。
 それから、OECDですが、ここでも報告書が出まして、将来において他の選択肢、これは貯蔵などのことですが、それが採用されることを排除しないこと。つまり、地下処分とそのほかのやり方とをしっかりと議論しましょうと、こういう段階なのです。日本は必ず地下に埋めようと思っている。
 したがって、地上に保管するということの研究に関して、地下処分に払っているだけの費用と同額の費用を提供すること、それから、同じ人数の研究者を確保すること、それをしっかりと提案します(拍手)。そういうことをしたうえで、原発はやはり廃止しなければこの問題は収まらないから、原発はいったん中止して、この問題に対処するという方向を、少なくともドイツと同じ程度までは進歩的にやってほしいと思うのです。
 最後に1つ、これは非常に大事な点なのですが、OHPで出していただくことにしましょうか(OHP⑥、各国の高レベル放射能の処分資金確保状況)。地下処分の費用が少ないとおっしゃるのですが、ドイツと日本を比べてみてください、全然違いますから。日本は1つの原発あたり今までにたった22億円、ドイツは1つの原発あたり約1,700億円です。
 ということは、原発は3,000億円ぐらいでできるわけで、こっちは1,700億円ですから、つまり原発の建設費用の半分以上の費用を、ドイツはしっかりと確保している。30年後でも日本は667億円しか確保しない。つまり、この程度に安い費用で上げると、みんなをだましているのです。地下処分をすれば、実際はドイツと同じくらいかかると思います。





核燃は研究だけとおっしゃいますが、研究した結果、瑞浪が適地であると宣言するつもりなのです。




(引用終了)

 しかし、2001年9月8日の高レベル放射性廃棄物シンポジウムでも、原発推進派どもは、的外れな程度の低い反論しかできていない(つまり、反論になっていない)!

 せっかく槌田氏は、2001年の時点で、的を得た反論をしているのに、この槌田氏の妥当な反論が、国民に周知されていないまま、原発を推進されるのは、非常に惜しい。

 この議論内容は、もっと周知されるべきである!