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高速増殖炉は死の灰を増殖する!

室田武 原発の経済学 君はエントロピーを見たか
◆笑いごとではないが、最初室田武氏の著書「原発の経済学」の145ページの 「高速増殖炉は死の灰を増殖する」を読んだ時、笑ってしまった。

 槌田敦氏は

●高速増殖炉は増殖しない

と述べている。

再び「原発の経済学」より引用させていただく。

(原発の経済学より引用開始 145ページから)

 高速増殖炉は死の灰を増殖する
 (中略)
 なるほど、原発開発促進用の
パンフレットなどには、高速増殖炉によれば、燃料一単位を燃やすことによって一・一~一・四単位くらいの燃料がえられるので、そのステップを重ねていけば、燃料がどんどんふえていくというような主旨のことが書いてあるからである。こうした表現は、増殖炉の中では核燃料が増殖して、自己拡大再生産するような錯覚を人びとに与えやすい。このため、以下では、高速増殖炉とは何かを考えてみよう。
 いま天然ウランが一トンあるとすると、そのうち核分裂をおこしうるウラン235という元素は、およそ七キログラムであり、残り九九三キログラムは、核分裂をおこしえないウラン238という元素である。軽水炉や冷却炉などの、いわばふつうの原子炉(熱中性子炉という)では、この七キログラム相当のウラン235の一部が核分裂をおこして高熱を発生し、この熱が電力をつくるのに使われる。
 これにたいして高速「増殖」炉では、かりに一キログラムのウラン235が核分裂をおこすと

(146ページ)
するとき、同時に一・一~一・四キログラム程度のウラン238がプルトニウム239という核分裂性の元素に変わるというのである。このことを称して、増殖比が一・一~一・四である、といった表現をするのであるが、ここで核燃料は、ほんとうに私たちが先に考えたような意味で自己増殖しているのであろうか?
 増殖炉に期待をかけている人びとにとっては残念なことであるが、応えは否である。なぜなら、天然ウランの中のウラン238がどれだけたくさんプルトニウム239に転化するとしても、ウラン238原子一個からは、プルトニウム239原子一個しかできないのだから、かりに増殖炉が技術的に完成しても、天然ウランが潜在的に保有している以上のエネルギーが産出されるわけではないからである。
 つまり、増殖炉は天然ウランの潜在能力の範囲内の技術であって、
天然ウランそのものをふやすような技術ではない。これは当たり前のことであるが、しばしば誤解されている点である。
 そんな初歩的な誤解をするはずがない増殖炉の研究者は、それではいったい何を増殖炉に期待しているのかというと、それは天然ウランの有効利用である。すなわち、せっかく採掘し、精錬し、濃縮までしたウランなのだから、そのうちわずかを占めるにすぎないウラン235だけを利用するのでなく、ウラン238のほうもなんとか利用しようというわけである。しかし、このためには、次のような一連の作業が必要になることを忘れてはならない。すなわち、

(147ページ)
 ①軽水炉の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを抽出すること。
 その抽出後の、すなわち再処理後の核燃料に何らかの方法で中性子を照射して、ウラン238の一部をプルトニウムに転化すること。
 その再処理後核燃料を再々処理してプルトニウムを抽出すること。
 ④濃縮ウラン製造時の廃棄テールに何らかの方法で中性子照射を行い、ウラン238の一部をプルトニウムに転化すること。
 ⑤その廃棄テールを再処理してプルトニウムを抽出すること。
 ⑥増殖炉の使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを抽出すること。
 ⑦プロセス
②、③を無限に繰り返すこと。
 ⑧プロセス④、⑤を無限に繰り返すこと。
 ⑨プロセス⑥を再々処理、再々々処理など、無限に繰り返すこと。
 以上のように少し冷静に考えてみると、あたかも打出の小槌をふるように、核燃料が次から次へとできてくるかのような印象を人びとに与える宣伝とはまったく異なって、高速増殖炉は、実は、それだけですでに十分に危険かつ石油浪費的な軽水炉より、はるかに危険かつ資源浪費的な技術であることが判明する。
 技術的にみれば、これまでの世界原子力発電の歴史の中で、少しばかり手をつけたのは①のプロセスのみである。日本では、茨城県東海村にある動力炉・核燃料事業団の再処理工場

(148ページ)
がそれである。それ以外に、いくらか見通しのつくのは、④と⑤のみである。②、③に示される再々処理は、処理対象となる核燃料のもつ放射能レベルが高過ぎて、そのための設備の青写真さえつくるのがむずかしい。
 ⑥に至っては、よりいっそう危険な核種からなる核分裂生成物を含む核燃料を扱うのであるから、これも青写真をつくることさえむずかしい。⑦、⑧、⑨は、あまりにも危険で論外である。
 増殖炉においては、何もしなくともウラン235やプルトニウム239の核分裂に伴う余剰中性子が、ウラン238を次々とプルトニウム239に変えていく、といったイメージをもつ人がときどきいるが、これは
とんでもない誤解であって、ウラン235の量を超えて天然ウランをできるだけ全部使おうとすれば、そのためには、軽水炉の使用済み核燃料、濃縮時廃棄テール、増殖炉の使用済み核燃料、という三系列の再処理、再々処理、再々々処理・・・・・・等々が必要なのであって、それらに見合うエネルギーと設備構造材が必要である。したがって、天然ウランを有効に利用しようとすればするほど、石油および特殊金属類の投入がふえ、産出電力の増加を相殺してしまうであろう。
 結論としていえることは、軽水炉においては、たかだかウラン235の分が核分裂生成物(
死の灰)に変わるだけだが、増殖炉においては、増殖比が高くなればなるほど核分裂生成物がふえていく(理論的な極限としては、天然ウラン全部が死の灰に変わる!)。なんのことは
(149ページ)
ない、稀少資源を大量にくいつぶす増殖炉において増殖されるのは、有用なエネルギーではなく死の灰なのである。
 なお、原発を増やせば二酸化炭素(炭素ガス)の放出量が削減できるという主張があるが、以上の検討結果から考えるならば、その根拠は薄弱である。‘地球環境にやさしい原発’という表現は科学的とはいえず、むしろ原発が多数運転されるような世界は放射能汚染と熱汚染の両方に苦しむことになる。

(引用終了)


  

もんじゅを廃炉したら福井県の税収が減る 

 という反論は実にくだらない!!

 税収の為に、こんな死の灰を増殖する設備を推進するようでは、 昔の人は頭がおかしかった! と茶の間から上から目線で見下す資格はない!
 もんじゅの交付金で年間204億円もらおうが、 204億円はもちろん 1京円「10の16乗」あろうが、放射能を人為的に無害化する事は不可能である。
 放射能汚染で将来日本に人が住めなくなろうが、今さえ交付金で ウハウハ出来たら良いと言う考えの住民は、大嫌いである!

事故を起こさなくても運転する限り必ず高レベル放射性廃棄物を出すのでありどれだけ危険な物かと言えば


100%の人が死亡するとされている放射線量(約7Sv(シーベルト))をわずか20秒弱で浴びてしまうレベル(約1,500Sv/h)

らしい。
 しかも地下300m以上地中深く埋めて1000年経てば大丈夫と言うのも嘘であり


ガラス固化体を地下深部に埋めた後、1,000年間で、ガラス固化体中の放射能は数千分の1に減少し、その後も緩やかに放射能が減少していきます。このことから、 オ-バ-パック(鉄製容器)の設計耐用年数としては1,000年を考えています。



出典:「原子力・エネルギー」図面集2011 8-16 高レベル放射性廃棄物の放射能の減衰


出典:「原子力・エネルギー」図面集2011 8-16 高レベル放射性廃棄物の放射能の減衰 

1000年後の高レベル放射性廃棄物の放射能は1トン当たり10万ギガベクレル(GBq)程度であり、ウラン鉱石750トンの放射能である1000GBqの100倍の値である。
 つまり、1000年後においても高レベル放射性廃棄物はウラン鉱石1トンに比較すれば実に750×100=75000倍の放射能を保有していることを意味する。
 
更に1000年も経てば、放射能を封印した金属容器が腐食して中から、放射能が漏れ出して地下水を汚染したり農林水産従事者を通して人々を内部被爆させる事を、原発推進派である核燃料サイクル開発機構(旧、動燃 現、日本原子力研究開発機構)自身も認めている。

(以下、わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性
—地層処分研究開発第2次取りまとめ— より抜粋

出典;第2次取りまとめ Ⅴ-28 381p オーバーパックが閉じ込め機能を喪失した後の展開 
Ⅴ-28 381p オーバーパックが閉じ込め機能を喪失した後の展開 
出典:第2次取りまとめ 392頁 Ⅴ-39 地下水シナリオ基本シナリオの概念モデル 
392頁 Ⅴ-39 地下水シナリオ基本シナリオの概念モデル 
出典:第2次取りまとめ 416p Ⅴ-63 地下水に取り込まれた放射性核種は、最終的に河川などの表層水や海への放出あるいは井戸の汲み上げによって人間の生活環境に流入することになる。 
416p Ⅴ-63 地下水に取り込まれた放射性核種は、最終的に河川などの表層水や海への放出あるいは井戸の汲み上げによって人間の生活環境に流入することになる。 
出典:第2次取りまとめ Ⅴ-67 420p 生物圏における被ばくモードと被ばく経路 

Ⅴ-67 420p 生物圏における被ばくモードと被ばく経路 
出典:第2次取りまとめ Ⅴ-84 437p GBIとなる深井戸の概念図 
Ⅴ-84 437p GBIとなる深井戸の概念図 
(引用終了)

 原発は、コストが高いだけでなく金銭では取り返しのつかない問題も含んでいる。

 
2012/11/13 23:37原子力ページ上部へ▲
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